この記事では、下記の内容を、5分で理解できます。
・あかちゃんのことばの発達の流れや目安について ・喃語とは何か?いつから始まる? ・クーイングとは何か?喃語との違い ・喃語が出ない、少ない原因について(自閉症or発達障害の可能性について) ・言葉が遅れている原因について ・喃語やクーイングと発達障害との関連について ・赤ちゃんのおしゃべりの時期について |
それでは、早速本題に入りましょう!
まずは言葉の発達についての一連の流れについてご説明していきたいと思います。
あかちゃんのことばの発達の流れや目安について
続いて、新生児から話をするようになる一連の流れについてご紹介します。
①クーイング(生後1ヶ月~) ②喃語(生後6ヶ月~) ③単語を発するようになる(生後10ヶ月~) ④だんだん文を話すようになる(1歳6ヶ月~) |
この様な流れで、赤ちゃんはことばが発達していきます。順に説明していきます。
喃語とは?(生後6ヶ月~)
喃語は、赤ちゃんが発する子音と母音が連続する音からなる声を指し、「ぶ」「あばー」などがその代表例です。これは規準喃語とも呼ばれ、赤ちゃんが言葉やおしゃべりの発達を始める初期のサインとされています。
赤ちゃんは、喉から出す音を変化させ、異なる音声を組み合わせ、それを繰り返すことで楽しんでいます。あかちゃんは一人でいるときにも自発的に声を出していることがあり、これを「声を使った遊び」と考えることができます。
始めは短い発声から始まり、「あー」、「まあ」などの単語が次第に「あままま」「あぶあぶ」「んままま」などの、長い喃語へと成長していきます。
喃語が現れると、体の動きが活発になります。リズミカルな手の上下運動や、機嫌の良いときに表情豊かになることが見られます。
手足を動かしながら、赤ちゃんはますます喃語を発し、発声そのものが感情や思いを伝える「手段」としての役割を果たすようになります。これまで泣くことで感情を伝えていた赤ちゃんが、喃語を使って周りの人と関われるようになっていきます。
赤ちゃんの喃語が初めて現れたときは、相槌を打ったり声をかけたりして応答することが大切です。
これによって、相手とのコミュニケーションによる喜びや心地よさを経験することで、赤ちゃんは積極的な気持ちを育むことができるでしょう。
①クーイングとは?(生後1ヶ月~)
初めのころは赤ちゃん自身が、お腹が空いたり、排泄物やおむつが気持ち悪かったり、寂しかったりなどすると、その気持ちを泣き声で表現します。
ところが新生児の段階では、自身の身体の状態を泣くことで表現するしかなかった赤ちゃんが、だんだんと「ふー」や「やー」といった柔らかい声を発することが出来るようになってきます。
この流れは、赤ちゃんが「居心地がよい」または「気分が良い」ときに多く見られ、これをクーイングと呼びます。
クーイングは生後約1~2ヶ月ごろから観察されることが一般的であり、音を発する器官が徐々に成長している証拠となります。
単語を発するようになる(生後10ヶ月~)
10か月近くなると、言葉が発達してきて、赤ちゃんはクーイングや喃語のリズムを覚えながら脳も発達し新しい単語を発するようになってきます。
単語の成長と共に、指差しやかわいらしいしぐさを通し、赤ちゃんは手ぶりなども含めて自らの気持ちを伝え始めます。
厚生労働省によると1歳までに約6割の子どもが、単語を発するようになると報告されています。ただし、各子どもにより、ペースには個人差があるため、焦らずに成長を見守りましょう。
文を話すようになる(1歳6ヶ月~2歳)
赤ちゃんが1歳前後になるころには、一語文を口にするようになります。
そして、1歳6ヶ月頃からは二語文を操り始める子どももいます。(お外 あかるい などの2つの単語からなる文章)この時期になると、言葉のバリエーションも豊かになり、簡単なコミュニケーションが楽しめるようになります。ただし、イヤイヤ期も訪れるため、親もコミュニケーションの中で工夫が必要です。
赤ちゃんの言葉の冒険に敏感に耳を傾け、気持ちの交流を大切にしましょう。
このように、赤ちゃんは言葉を覚えるまでにいくつもの段階を経て学習していきます。
クーイングから喃語、そして単語と、それぞれのステージで表現の種類が広がります。
言葉を通じコミュニケーションを取れるように保護者は導きながら、その成長の過程を優しく見守り、言葉をかけ続けることが大事です。
赤ちゃんの喃語が多い原因は?自閉症は関係ある?
喃語がでると言われている時期になったら、非常に多いと感じ、不安になってしまう保護者の方も少なくないと思います。
喃語が多いからと言って問題があるというわけではありません。
ただ何かできることはないのか、そして自閉症などとの関連が気になる。という方に向け、赤ちゃんに接する上で大切なポイントについてご紹介していきます。
赤ちゃんの喃語が多いと感じるときの対応について
赤ちゃんの中には、喃語でよくしゃべる子もいます。
その場合、赤ちゃんの声に反応してあげることも大切です。
喃語が少ない時同様、赤ちゃんの声に反応することで、「しっかり聞いてくれている」と赤ちゃんが感じてくれて、多少落ち着くこともございます。また、逆模倣といい、赤ちゃんの出す声をそのまま真似なども有効となります。
「お話しするのは楽しいこと」と感じ、上手く話すことへやる気がでるきっかけにもなります。
また、新生児の気持ちを代弁し言葉にすることで、赤ちゃんは、聞いたその言葉や感覚を覚えていきます。
例としては転んだら「痛かったね」、笑っていたら「楽しいね」等、赤ちゃんの様子に合わせ声をかけてあげることで、赤ちゃんは「これが楽しいということ」「これが悲しいということ」と学習していきます。
また、自閉症ではないか?と不安を感じる際は、かかりつけの小児科や専門家に相談してみましょう。
赤ちゃんの個々の状況をヒアリングして、医師より適切なサポートを受けることをお勧めいたします。
赤ちゃんの喃語が出ない・少ない原因は?喃語が遅れているのは自閉症?
母子手帳やインターネット、各福祉関連の書籍などには、赤ちゃんの発達に関する情報がたくさん掲載されているかと思います。その情報と、現状を比較すると時折不安に感じることもあるかと思います。
しかし、成長や発達のスピードは子どもそれぞれで異なり、身体的な特徴や適応能力だけでなく、言葉の学習においてもその差はあります。そのため、喃語が遅れたり出なかったりすることは、よくあることです。
喃語習得機関についてもおおよその基準はありますが、これはあくまで目安に過ぎません!
喃語の発達には個人差があり、生後5~6ヶ月頃に広く見られると言われる喃語も、赤ちゃんによっては1歳を迎えてから初めて発することも、ございます。
赤ちゃんが喃語を発するには、身体的な発達だけでなく、家庭内での保護者とのコミュニケーションのやり取りも重要です。
保護者とのコミュニケーションや微笑み返しなど、言葉だけではない様々なやりとりの経験が、成長を促します。
また、赤ちゃんの喃語が遅れてしまう原因としては、以下の点が考えられます。
身体的な基礎が未発達である
声を発するためには、喉の奥のスペースが必要になってきます。赤ちゃんの骨格が、まだ未熟である場合や、声を出すための機能が整いきっていない場合などに、喃語が遅れている可能性があります。
聴覚に問題がある
言葉の習得は、保護者の話などを聞くこと(聴覚)から始まります。赤ちゃんの耳の機能が十分ではないと、喃語を発する刺激が得られず、発達が遅れるケースがあります。
他者とのコミュニケーションが不足
赤ちゃんと保護者とのやりとりや、保護者からの話しかけが少ない場合、喃語が発生しにくくなるケースがあります。
コミュニケーションの積み重ねが、赤ちゃんにとって、喃語を促すきっかけとなっていきます。
発達に遅れがある
発達障害や知的障害がある場合、言葉の発達にも遅れが生じることがあります。
ただし、個々の発達ペースは大きく異なり、専門家の診断が必要です。
不安を感じる場合は、かかりつけの小児科や専門家に相談してみましょう。
赤ちゃんの個々の状況に基づいて適切なサポートが提供されます。
また、下記の記事では、発達障害に関してのチェックが出来るリストをご紹介しております。
気になる場合、ご参考までに閲覧いただければと思います。
赤ちゃんの言葉が遅れる原因について
言葉自体が遅れているかを確認するには、下記の目安をご参照ください。
構音を発するようになる年齢の目安について
赤ちゃんが2歳の時の構音(しっかりと発せられるようになる言葉)
・バ行、パ行、ヤユヨワン、母音、パ行
赤ちゃんが3歳の時の構音(発せられるようになる言葉)
・ダ行、タ行、ガ行、ナ行、チャチュチョ
赤ちゃんが4歳の時の構音(発せられるようになる言葉)
・ハ行、カ行
赤ちゃんが5歳の時の構音(発せられるようになる言葉)
・サ行、ラ行、ザ行、ツ
大体、子どもの言葉の遅れなどが気になってくるのは、1歳6か月健診などで判明する形だと思います。
1歳6か月ほどでは、ある程度意味を持つ言葉などを5つ以上しゃべることが出来るようになるケースが多いです。
また、親の言うことを理解しているか?などや、子どもが指さしができるかがキーポイントとなります。
また、自発的な指さしは発語の前段階で出てくる意思表示になります。指差しが見えてきたら、そろそろ発語が出る可能性がございます。
ただ自分で物を取る等ではなく、保護者の手を引いて取らせる「クレーン現象」という症状がある場合は注意する必要があります。
また、下記の記事では、クレーン現象についての詳細をご紹介しております。
気になる場合、ご参考までに閲覧いただければと思います。
新生児と喃語の関連について
新生児は、周りの大人が自分の発声に反応してくれることで、自身も嬉しくなって、どんどん様々な声を出すようになっていきます。
言葉の発達の土台となる喃語を引き出すため、豊かな言語力を培うために、保護者は新生児に対し、継続して様々なコミュニケーションを行ってみることが大切です。
・赤ちゃんの発生に応えて、色んな音を教える。 ・新生児の関心を理解してあげる。(車が好きなら車のおもちゃを使って遊んであげるなど) ・周りの様子を中継してあげて、音や単語を教える。 ・抑揚をつけたり、高低差のある音で話したり、手ぶり身振りで感情や表現を教える。 ・微笑み返しなど、言葉だけではない様々なやりとり |
赤ちゃんとおしゃべり(喃語・クーイング)と発達障害について まとめ
・新生児が話をするようになるまでの、一連の流れと目安
①クーイング(生後1ヶ月~) ②喃語(生後6ヶ月~) ③単語を発するようになる(生後10ヶ月~) ④だんだん文を話すようになる(1歳6ヶ月~) |
・保護者が新生児に対し、行えるコミュニケーション(言葉のトレーニング)方法について
・赤ちゃんの発生に応えて、色んな音を教える。 ・新生児の関心を理解してあげる。(車が好きなら車のおもちゃを使って遊んであげるなど) ・周りの様子を中継してあげて、音や単語を教える。 ・抑揚をつけたり、高低差のある音で話したり、手ぶり身振りで感情や表現を教える。 |
・発達障害との関連が心配な時
・発達障害や知的障害がある場合、言葉の発達にも遅れるケースあり。 ・個々の発達ペースは大きく異なり、専門家の診断が必要。不安を感じる場合、かかりつけの小児科や専門家に相談を推奨。 下記の記事では、発達障害に関してのチェックが出来るリストをご紹介しております。 【5分で確認】1歳児~2歳児のできること。発達障害の不安を感じた時のチェックリスト【発達障害の特徴・サイン・1歳半】 |
喃語やクーイングが多い、少ない、遅い等々、赤ん坊によって様々なケースがございますが、どのパターンに対しても、基本的には保護者が赤ちゃんに対し、関心を持ってあげながら色んな角度からのコミュニケーションを取ってあげることが、赤ちゃんにとっての一番の成長に繋がっていくこととなります。
今後も少しでも、発達障害に関して悩まれている保護者様・お子さまのお力になれるよう、プリサートは活動を行っていきます。気になることがあれば、下記よりお気軽にお問い合わせください。
お子さまのことでお悩みがある場合、ちょっとしたご相談などでも、お気軽にお問い合わせください。
杜のつぐみ療育園では
・コミュニケーションが苦手な子 ・行動コントロールが苦手な子 ・気持ちのコントロールが苦手な子 ・変化に敏感な子 ・注意散漫になりやすい子 |
上記のお子様に対し、見守るだけではなく
・楽しくお話できたら、「楽しくお話できたね。」 ・おもちゃを貸してくれたら「貸してくれて優しいね。」 |
等々、話をする中で「自己肯定感」が高くなる様な、接し方を意識しております。
また、お子様それぞれの特性に合わせた、課題を考え計画に沿っての支援を行っております。 まずはちょっとしたことでも、お気軽にお問い合わせください!
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