不登校ブログ

不登校のお子さんへの前向きな声掛けとNGな声掛け!

    不登校のお子さんへ有効な声掛けとは?

    「傷つけないように励ましてあげたいけれど…」
    「どんな言葉なら受け止めてもらえる…?」

    不登校中は、自己肯定感も低くなっている子どもに、どうやって声をかけたら良いのか悩みますよね。「何を言っても逆効果になってしうまうのでは…」と、不安な親御さんは少なくありません。

    そんな時に取り入れたいのが、声掛けのテクニックです!親御さんがお子さんの気持ちに寄り添って話せるようになれば、再登校に向けて前向きな気持ちを持ってくれるようになります。

    そこで今日は、『不登校のお子さんが前向きになれる声掛け』と『言ってはいけない声掛け』の両方をお伝えしていきます。

    不登校のお子さんが前向きになれる声掛け!

    不登校のお子さんへ声を掛ける時には次のことを大切にしてみてください。

    1.お子さんを大切に思っていることを伝える
    2.お子さんを信頼していることを伝える
    3.お子さんに承認の言葉を伝える
    4.お子さんの目標よりも少しだけ上の目標を伝える
    5.時には休んでも良いことを伝える

    お子さん自身「学校にいかなくてはいけない」ということはわかっていても、学校での嫌なことなどが思い出されて、自信を失っている状態です。お子さんが少しでも自信を取り戻せるよう、自己肯定感を高める声掛けをしていきましょう。

    前向きになる声掛け①お子さんを大切に思っていることを伝える

    子どもでも、ある程度の年齢になっても、自信がないときには「自分なんか何をやってもダメなんだ…」と考えがちです。親御さんにもこのような経験が1度はあるのではないでしょうか。
    そのためにも、不登校のお子さんが前向きになれるように、大切に思っていると伝えることはとても重要です。

    不登校のお子さんに、励まそうと思ってキツイ言葉を投げかけると、より自信をなくしてしまいます。

    不登校であってもなくても、今後どんな状況になったとしても、お子さんが大切な存在であることに変わりはないことを伝えてあげてください。例えば、幼いころの思い出話、今までの楽しかった経験や、あの時は感動したよなどの成功体験などを話してあげると有効です。

    大切に思う気持ちを言葉にすることで信頼関係ができ、自己肯定感を高めることができます。

    前向きになる声掛け②お子さんを信頼していることを伝える

    大切に思っていることを伝えると同時に、お子さんを信頼していることも伝えてあげてください。

    信頼していることが伝われば、自分へ期待する気持ちがあるとお子さんも嬉しく感じ、頑張ってみようかなと、心のスイッチが入ることがあります。
    不登校中は、課題提出などが疎かになりがちですが、できていないことを叱るのではなく、少しでも出来ていることに目を向けてあげると「受け入れてもらえる」という信頼が親子間に生まれます。

    信頼の積み重ねが「失敗してもいいからやってみよう」と色々なことにチャレンジできるようになり、やってみようの連続がいずれ「学校へ行ってみよう」と、不登校から一歩踏み出す後押しになってくれます。

    前向きになる声掛け③承認の言葉を伝える

    不登校中は、家庭内で過ごす時間が多いので、逆に前向きな言葉を掛けられるチャンスが沢山あります。

    承認とは、できていることをそのまま「〇〇できたね」と、認めてあげることです。こうしてもらえて嬉しかったよ、助かったよなど、親御さんが感じた前向きな言葉を掛けてあげることもとても有効です。

    ただ「すごいね!」「偉いね!」などと褒めてしまうことは避けましょう。というのも、自分の基準ではなく、ただ親に褒められたいからといった行動しかできなくなってしまうのです。できたことをきちんと認めて伝え「やったほうがいいこと・いけないこと」の判断基準が身に付くよう教えてあげましょう。

    自分で考えて行動してみたことが承認されると「やってよかった」と自信がつくので、自己肯定感も高まっていきます。

    前向きになる声掛け④お子さんの目標設定より少し上の目標を伝える

    不登校中の学習目標を本人に任せると、自信がないからこそ、本人ができるよりも低く目標設定してしまう傾向があります。例えば、もしお子さんが今日の目標は英単語の暗記を10個と伝えてきた場合、親御さんは英単語を15個覚えてみようと、少しだけ高い目標を設定してあげてください。

    もし親御さんの設定した15個単語暗記目標を達成できたら、その事実を「15個覚えられたね!」と、承認してあげると、お子さんは「もう少し頑張ってみようかな」と思えるようになるのです。

    スモールステップで繰り返し行っていけば、どんな子でも必ず前進します。成功体験の積み重ねを声掛けからもサポートしていきましょう。

    前向きになる声掛け⑤時には休んでも良いことを伝える

    不登校中は心のエネルギーが落ちていて、お子さんは疲れやすい状態です。

    親御さんとしては、学習の遅れが不安かもしれませんが、お子さんの様子をよく観察し、時には思い切って「休んでいいよ」と声を掛けてあげましょう。少し出来るようになると、親御さんの期待に応えたいと無理をする可能性もあるので、きちんと休むことも大切なことを伝えましょう。

    疲れた状態で勉強するよりも、きちんと休息しながら勉強したほうが、効率は確実に上がります。休むことは、必要なことも伝えながら少しずつ進んでいきましょう。

    不登校を後押ししてしまう?!NGな声掛けはコレだ!

    では逆に、NGな声掛けはどのようなものでしょうか?親御さんがやってしまいがちな例を集めてみました。

    1.もっと頑張れと応援する
    2.親や兄妹など身近な人物と比較する
    3.学校に行かない代わりを要求する
    4.人格を否定する

    なぜ上記の声掛けがNGなのか、解説していきましょう。

    NGな声掛け①もっと頑張れと応援する

    NGな声掛けのその①は、もっと頑張れと応援することです。
    親御さんは今までの人生の中で、努力によって、成果を出せた経験があると思います。だからこそお子さんに期待してしまうのは当然です。

    しかし、努力ができる、できないには個人差が存在します。『勉強が好き』『将来の目標がある』など、頑張れるモチベーションが高いお子さんもいるでしょう。

    不登校の子に対して「〇〇さんができたからあなた(自分の子ども)もできるはず」と考えてしまうと、追い詰めてしまう結果になってしまいます。

    親御さん自身が、たとえ自分の子どもであっても違う人間であり、得意な分野や、進んでいくペースが違うという考えを持ち、お子さん自身を尊重することが大切です。

    NGな声掛け②親や兄妹など身近な人物と比較する

    続いてのNGな声掛けは、親や兄弟など身近な人物と比較する声掛けです。

    親御さんにとっては、お子さんのやる気を引き出そうと思っての声掛けかも知れませんが、不登校の子どもにとって、誰かと比較する声掛けは逆効果です。

    親御さんの世代では、上と比較することで「負けてたまるか!」と気合が入り、悔しさをエネルギー源として頑張れたかもしれませんが、現代では子ども達の意識がシフトし、比べる意識をマイナスに捉える傾向があります。

    また、「その子の方が大切なんだ。自分は不登校で、何もできないからダメなんだ…」と、さらに自己肯定感を下げ、親に対する気持ちも離れ、築いてきた信頼関係が崩れてしまいます。よって、兄弟間であっても、誰かと比較することは注意しましょう。

    NGな声掛け③学校に行かない代わりを要求する

    「学校に行かないのであれば働きなさい」という言葉。実は多くのご家庭で使われています。

    自己肯定感が下がり、考える視野が狭くなっている不登校のお子さんがこれを言われると「学校にも行けない、なんの役にも立たないなら本当に働くしかない」と追い詰められてしまいます。親御さんとしては「働くよりも学校に行く方が良い」と、考えが変わってくれたらと思っての声掛けかも知れませんが、NGな声掛けです。

    子どもの心を追い詰めないためにも、「学校に行かないのであれば〇〇しなさい!」の強制は止めましょう。

    NGな声掛け④人格を否定する

    最後は、人格を否定をする言葉を投げかけることです。

    人格否定とは、その人の持つ人間性を否定したり、性格などの本質的な部分を否定することです。家庭内で親子で言い争いになった時や、感情が昂った際に出てしまうことがありますが、もし人格否定が職場で起こっていると想定してみるとどうでしょう。

    「パワハラ」「人権侵害」など、言葉により人を傷つける行為は、人の命やその後の生き方に大きな影響を与えたり、時には法に触れる場合もあります。では、親子関係であれば人格を否定する言動や行為は許されるのでしょうか。答えはNOです。

    むしろ、他人に言われるよりも親からの言葉は、より深く心に刻まれます。人格否定する言葉は、どれだけ感情が高ぶっていたとしても伝えてはいけません。

    不登校のお子さんを前向きにする声掛けとは

    ここまで不登校のお子さんが前向きになる声掛けとNGな声掛けについて解説してきましたが、NGな声掛けの中には、今まで親御さんが言ってしまったことがあると思います。

    不安に思ってしまった親御さんもいると思いますが、親子間の絆は簡単には崩れません。不登校のお子さんを前向きにできる声掛けはを意識して継続し、お子さんと親御さんが歩み寄り、きちんと言葉を交わせる環境が整っていけば、不登校から再登校に向けた課題は解決していくことができます。

    とは言え、一度傷ついてしまった心を癒すのは時間がかかるものです。

    決して焦らず、ゆっくり体制を立て直してあげることを心がけてください。

    スクールIE吉成校では、不登校のお子さんと親御さんに役立つ、『学習』『復学』『受験』『進学』など、様々な情報を取り扱っています。杜のつぐみ療育園のブログでは『発達障害』に関する記事も沢山あるので、興味がある方はぜひ参考にしてみてくださいね。

    次回は「不登校のお子さんが前向きになるために必要なこと」をお届け!

    次回は、不登校のお子さんが前向きになるために必要なことを解説していきます。

    不登校中の学習に関するご相談は無料です。少しでも不安があるならスクールIE吉成校へ皆様の声をお聞かせください!

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